ベーグルの穴から見えた日記

すげえ国アメリカ

トランプ大統領が正式に就任した翌日である土曜日、トランプ就任反対と女性の権利向上のための「ウィメンズ・マーチ(Women's March)」と呼ばれる超大規模デモ行進が行われました。
私の知り合いの中にも、長距離バスに乗り込んでワシントンDCまで向かった人もいるし、マンハッタンでもものすごい数の人が集まったようです。

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(これは、全然別のある夜に、マンハッタンのミッドタウンにあるグランドセントラル駅を撮った写真。すぐ横のビルが建て直し工事中のため、今だけ駅の全景が見えるのを、めずらしいなーと思って撮ったんですが、このほぼ同じ場所で私の友達がウィメンズ・マーチの様子を写真に撮って、SNSにアップしてました。この写真の時以上に、人であふれてました・・・!)

私個人としては、声を上げることはとてもとても大事なことだと思うけど、この動きに関しては、トランプ反対運動に「ウィメンズ・マーチ」という名前を付けて、しかも内容は、女性の権利のみならず、セクシャルマイノリティ、気候変動、移民、雇用問題となんでもあり状態で、たくさんの人を集めて、それでいて最終的には、ぜんぶトランプ反対運動として丸め込んでしまうという、いかにも女らしい、あざとさがちょっと嫌でした。

そもそもどうして、トランプ反対と女性の権利向上がくっついているかというと、トランプが女性蔑視の考え方を持っているという認識から、だけではなくて、この運動はもともと、ヒラリー・クリントンが大統領になれなかった、2016年11月の大統領選挙の日に始まっているのです。

ウィメンズ・マーチは、アメリカのみならず、日本や、世界のあちこちでも、大規模に行われたようです。
でも、アメリカ以外の国で行進した人たちは、トランプ反対か、女性の権利か、気候変動か、いったいどういう志で歩いていたのでしょうか。

「トランプはアメリカを分断しようとしているが、そうはさせない! 女性の力で団結して、私たちはひとつだということを示してやった!」というのが、デモ行進に参加した人たちの感想。すごく大きなムーブメントになったので、感動もひとしおだろうと思います。

でも、「ひとつになった」という一方で、トランプという敵を明確に示していることで、アメリカ内で共和党側の思想を持つ女性は、この運動には参加しておらず、批判的。
つまり、女性の権利向上を掲げながら、アメリカの女性が、真っ二つに分断されてしまっている。

どうして、「反トランプ」という旗をあえて降ろして、女性の権利向上その他いろいろ、アメリカが悪い国にならないようにみんなで監視していこうよ、というムーブメントにしてくれなかったのかなあ、と思うのだけど、もともとの考えがそこから始まっていないから、そうなりようもないのであって。

それから、アメリカ人でない私からしてみれば、「アメリカ」が多数決で(まあ詳しくは選挙人制度とかいろいろあるので、ひとりひとりの多数決ではないですが)大統領を選んで、その結果トランプに決まったのに、「アメリカ」がそれに反対しているって、すごく不思議な気が・・・。
一体、どうしたいのかな?と。

言っておきますが、私は、トランプ支持ではありませんよ。まったくもって!!

よその国のことではありますが、ヒラリーが大統領になったら、いいなーとは思っていました。それに、ニューヨークに住んでいたら、そうならないわけがない、というふうにしか感じられませんでした。

でも、ヒラリーが敗れた日に、SNSで、女性によるいかにも感情的な反応が次から次から流れてくるのを見ていると、女性大統領がまだ生まれなかった理由も少しわかった気がしました。
ヒラリーが、女でありながら男社会であそこまで上り詰めるのには、並の男以上にがんばっただろうし、そりゃあ悪いこともしたかもしれないし、時には女の武器を使ったか使わなかったか知らないけど、とにかく感情的なだけじゃ、あそこまでは行けなかったと思うから、ヒラリー自身はきっと、女性大統領ではなくて、「大統領」になる準備ができていたと思う。

それなのに、それだけに、本当に残念。敗北の後の立ち回りを見ていても、ヒラリーは、武士だよね。
(もちろん、ヒラリーはウィメンズ・マーチに支持を表明していますが、トランプがどうこうとかは一切言っていません。そしてヒラリーは、トランプ大統領の就任式にも参加しました。)

その一方で、ヒラリー支持の女性たちは、許さないわよとばかりに、ウィメンズ・マーチ。さそり座の女か、君たちは!!

これは本当に、私個人の、率直な感情であり、感想なんですが。
トランプ反対、と、女性の人権、は全く別の2つの問題なので、そういう単純な構図にあえて持っていって、SNSも駆使して人々を巻き込んで、煽動してる様子を見るのは、ちょっと好きじゃなかったです。そういうふうに「女」を利用しないでよ、と思ってしまったというか。

女性の権利向上はじめ、ひとつひとつの主張には、まったくもって賛成だし、そこで歩いた人たちの思いは、きっと本当なんだけど、明確な「敵」が設定されていなかったら、あそこまで盛り上がらなかったのではとも思う。

女だから大統領にしたい!だけじゃ、ダメなんだよね・・・。女なんて大統領にさせるわけにはいかない、大統領はやはり男でないと、って言ってる人と、結局同じというか。
男でも女でも、なんでもいいから、誰か本当に、本当の意味で、世界をひとつにできる人はいないのか?

と思うときに、やはりそれができるのは、こいつしかいない。

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はい。
いつもの結論です。私は、民主党でも共和党でもありません、猫党ですから!

でもほんとにね、自分のSNSのタイムラインに流れてくる投稿を見てると、つくづく思うんです。
SNSに政治的な投稿を毎日連投する人、結構います。そうすると、共和党の友達も、民主党の友達もいますから、私のタイムラインには、「オバマは最高の大統領だった、ありがとう!」のすぐあとに「オバマ最悪、さっさと立ち去れ!」という投稿が、「トランプが大統領なんて、悪夢のようだ・・・絶対に許されるべきことではない」のすぐあとに、「トランプ大統領がんばれー、みんな応援してるよ!」という投稿が、並んだりするわけです。

そんな、正反対の「事実」を毎日見て、日々対立を深めている立場にある人たちが、一緒に「いいね!」と言えるのが、猫などの動物たちなのです!

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(意味もなくシリアスなまるぴんの様子)

あと、音楽ね。

ほんと、戦いに次ぐ戦いに世界が疲弊した時、あるいは何かのきっかけで世界のシステムが全部ぶっ壊れた時、人は音楽と猫しかなかったことに、その偉大さに気付くに違いない。
ただ、世界が終わるのと、その気付きと、どっちが先なのかという問題だけ!

とにかく、アメリカはとにかく、大きすぎるんだよね。
ずっと遠く離れた場所で生きている人と、考え方が違うのは当たり前で、それぞれでルールを決めて、お互い干渉せずに生きていければそれでいいのに(これ、猫流儀ね)、1つの合衆国にまとめられちゃってるもんだから、考えをひとつにせざるを得ない。

ただしかし、アメリカはその大きさゆえに、ここまでダイナミックな国であるのね。つくづく、そう思います。
それに、互いに主張をしあって、喧嘩しあうのが、この国の健康な状態でもあるようで、敵のいないアメリカは、もうアメリカじゃなくなっちゃうのかもしれないけど・・・。

共和党選出候補のブッシュが勝利した2004年の選挙戦後に私が書いた記事がありました。その名も、「悲しみのニューヨーク。」

この4年間の共和党時代の後に、2008年の選挙でオバマ大統領が誕生して、8年務めて、よかったことばかりではないけれど、いろんなことが前進したところで、今度はまた共和党。
結局、アメリカの国民は、両党がざっくり半分ずつで、いろんなちょっとしたバランスで、ゆらゆらと揺れているんだよね。

トランプ大統領は何をするのか、どんなことが起こるのか、アメリカに住む外国人としても、しっかり見続けていなくてはいけません。

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↑↓ 関連記事?? 実のところ、ランダムセレクションの非関連過去記事ですが・・・

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