ベーグルの穴から見えた日記

オレンジいろのNY。


行き交う人のすぐ上にはためいている、このオレンジのカーテンはなあに? ・・・お店の広告? 洗濯物?

答えは、芸術作品です。

セントラルパークに今週の日曜日まで展示されている、the Gatesという作品を見に行ってきた。
gateというからには門があって、それにカーテンのように布がぶらさがっている。それだけなんだけど、これのすごいのは、だだっ広いセントラルパークの、入り組んだ道のすべてが、これで覆われているということ。その数・7500、費用は20億円以上!!

この作品を考案したのは、大きな橋やらビルやらを布ですっぽり覆ってしまう、「梱包の芸術家」として知られるカップル。


セントラルパークの遊歩道に門を建ててなんになる、と言ったらそれまでだけど、でも実際見に行ってみたら、すごく圧倒された。
公園の中はオレンジに支配されて、雪と枯れ木の簡素な冬景色のはずが、華やいでいる。普段はぱーっと開けているはずの視界も門に遮られて、というより自然と門の続く先を見るように操作されて、いつものセントラルパークとはまったく違って見える。
大都会の中にセントラルパークほど巨大な公園がぽっかりとあること自体、考えてみれば不思議なことなんだけど、その中にさらにそびえる門たちは、すごく異質だ。でも、異質なのに、オレンジのせいか、布地のせいか、膨大な数のせいか、不思議となじんでいる。不思議は楽しい。心が躍る。

普段歩いている橋や、毎日見上げているビルを梱包されたら、同じようにすごく不思議な気持ちになるだろうなって思った。見るたびに夢のように思えて、でも期間が終わって梱包が解かれたら、なんだかちょっと物足りないような気持ちにさえなるかも。でもしばらく経ったら、あれが包まれていただなんてとふと思い出しては、すごく不思議な気持ちになるかも知れない。人の心に痕を残すんだから、それは確かに芸術だ。
暗くなってくると、周囲のビルにもオレンジの灯りがともる。ビルのオレンジと、公園のオレンジ。オレンジの下を歩きながら考えたいろんなことを全部書くわけにはいかないけど、この門は確かに、私の心を気持ちよく刺激してくれた。


セントラルパークのオレンジゲートをお見せしたついでに、もうひとつ日本ではお目にかかれないものをお見せしましょう!


それはこちら、バーガーキング!! 日本にも一時上陸していたんだけど、既に撤退してしまったバーガーキング。NYでの、私の愛するファーストフード2店のうちのひとつが、このバーガーキングでございます。(あ、ちなみにもういっこはPOPEYESね。)
ここに行ったら頼むものはひとつ。ワッパーJrのMセット! 3ドルちょいでこのセットはかなりお得。
Jrと言うものの、それが日本の普通サイズ以上なのは、アメリカのお約束。それから、アメリカの食べ物に、Sサイズはありません(多分)。きっと、Smallサイズなどと名づけられた食べ物を買う感覚はないに違いない(多分だけど、多分そう)。だから、Mが最小なんだけど、最小なのにこのドリンクの堂々としたたたずまいはどうよ。ちなみに中はファンタオレンジ。">


さて、ワッパーJrの中もご覧あれ。ファーストフードだから、本格的なダイナーのハンバーガーとはもちろん違うけど、野菜もちゃんと入っているし、お肉も網目模様がついていて好感が持てます。
バーガーキングやPOPEYESは、通りを見渡せば必ずあるようなマクドナルドやスターバックスとは違う。自分で意志を持ってないと、たどりつけない。でも、そこにしかない味があるから、私はこの両者を絶対支持なのだ!!

ここまで書いて、POPEYESだけカタカナにしてないことに気がついた。日本に進出したことがないから、なんて書いたらいいかあいまいなんだよなあ。だから早く日本にも上陸したらいいのに! どうせならいちどは進出失敗したバーガーキングも一緒に、KING EYESとか言っちゃって、ハンバーガーとチキンのお店にするとかね。うーむ、ビジネスチャンス?

↑↓ 関連記事?? 実のところ、ランダムセレクションの非関連過去記事ですが・・・

関連記事

2月よ逃げないで。

チャイニーズニューイヤーが今年は2月9日だった。バレンタインデーは14日。2月も何気にイベントが多くてうれしい。しかも今年は、さらにお気に入りの記念日を2月に見つけて、よけいに2月がすてきに見えるのです。

まずは、日本でも啓蟄だの立春だのがあるように、2月2日がGroundhog Dayという春に関する記念日。ドイツの言い伝えを、海を渡ってアメリカ大陸にやってきたドイツ人開拓移民たちがペンシルバニアでそのまま守り、だんだん広まったというもの。
内容はこう。この日が晴れていると、冬眠から覚めて穴から出てきたgroundhog(ウッドチャック)が、自分の影を見てまたすぐに穴に戻る。するとさらに6週間、冬が続くだろう。
ウッドチャックって、アナグマみたいな動物らしい。なんともキュートな天気予報士である。
さて今年のGroundhog Day、NYの天気は晴れだった。この日が晴れだと、冬が6週間続くのかあ・・・と思いきや、その日を境に、NYは春が来たようなぽかぽか陽気! NYの春は早いのねー。アナグマちゃん、お天気予報が当たらなくって残念だったね! と春で浮かれ気分の私。
・・・ところが! 1週間ぐらい前から寒さが戻り、冷たい雨が降りがちのぐずぐず天気、そして昨日の夜なんてとうとう雪がぱらり! なんてこった! アナグマ予報、おそるべし。

もうひとつは、アメリカ南部のニューオーリンズで行われる、Mardi Gras(マルディグラ)というお祭り。マルディグラ、これフランス語で「太った火曜日」。このあたりはフランスからの開拓移民が多いわけです。
もともとは、イースター前の断食に入る直前の火曜日をクライマックスに、ごちそうを食べるというもの。今は全員がそのまま断食に入るわけではないだろうけど、パレードやら山車が出て、歌い踊り、ビーズがばらまかれ、ともかく1週間以上もどんちゃん騒ぎを続けるんだそうな。今全米で最大規模のカーニバルなのだ!
断食に入る前に食べておこうっていう、その浅ましくも切実に共感できる由来がかわいい。ああー楽しそう!
今年のMardi Grasは2月9日。NYでも何かイベントをやってないかと色々検索していたんだけど、レストラン規模のもの以外はぱっとしなかった。行かないとだめなのね、ニューオーリンズに。すごい前からホテルを予約しないとだめですって書いてあったけど、死ぬまでにいちど行ってみたいものです。

FI1033624_1E.jpg
画像は、ニューオーリンズつながりの、POPEYES! ニューオーリンズに行ったらさあー、こんなのの本場モンが、毎日食べられるんだよーう!! ああーん、行きたいようー!(結局パレードより食いものかよ、っていう・・・)

チャイニーズニューイヤーやマルディグラは、毎年日付が変わるから、2月じゃなくなるときもあるんだけど、ともかく2月は春がすぐそこだから、うれしくって世界中ではしゃいでしまうのね、きっと。
しかし2月の最大の欠点は、なんといっても日数が少ないとこよねー。28個じゃ足りません! 100個ちょうだい、100個!

追記 この記事作成の30分後に判明した事実によると、NYでは雪がちらついたこの日、日本(関東地方)は大雪だとのこと! 雪を自慢できる立場ではなかったわ・・・。くやしい。

↑↓ 関連記事?? 実のところ、ランダムセレクションの非関連過去記事ですが・・・

関連記事

甘いものの話。

FI1026384_0E.jpg
なんだかすっかりごぶさたしてしまいましたが、その間元気だったことを証明すべく、食べものの羅列でお送りします。

まずは、アイスクリーム。Espresso Chipなる味で、コーヒーのアイスクリームにチョコチップらしきものが入ってる。
でも! このフレーバーのポイントは、チョコのかけらに見えるこれが、ただのチョコではなくて、エスプレッソチップいりであるところ!
チョコチップ的にぽりぽり・・・といくと見せかけて、たまにじょりっとくる。それと同時に、酸味のような苦味のような、新しい味が口の中の甘さに混じる。これは、まさしく濃いコーヒーのあれだ。エスプレッソだ。
この口中変化が、このアイスの危ないところである。最初はコーヒーアイスクリームのもったりした甘さがすぐに来て、そのあとを追ってチョコが奥歯で砕かれる。そうすると、中でエスプレッソチップがはじけて最後には苦味が残る。その苦味が、次なるもったりした甘さを求めるのである! ああああーーー、危ない! 一向に終われないじゃん!
というわけで、大きな容器にぱんぱんに詰まっていたアイスも数日で折り返し地点を過ぎ、箱の中でくるくる回りだす。画像は、それをスプーンでぶっさして、棒アイスのようになめて楽しむの図。

FI1026384_1E.jpg
さてお次は、ドーナツ。8個入りのドーナツ、安かったので買ってきた。4種類っていうのが、いいよなあー!
・・・と思ったんだけど、いざ食べようとして、はたと立ち止まる。一体どれを食べたらいいのか。
お店なら、迷いに迷った末にいっこを選ぶから、心おきなくそれを食べればいいんだけど、なまじ目の前に4種類そろえられると、困ってしまう。4つも一気に食べるわけにはいかない。いちばんおいしいのを後日の私に残しておきたいけど、見ただけではそれは分からない。困った。迷う。

というわけで、結果は下の画像のようになりました。いっこぶんより多く食べてるような気がするけど、まあいっか。
シンプルなグレイズドがやっぱりおいしいな。

FI1026384_2E.jpg
なんだか甘いものの話が続いたけど、だって2月といえば、バレンタインデーがあったんだからしょうがない。
女の子が告白できる日になっている日本と違って、アメリカでは男女関係なくプレゼントを贈って愛を確かめる日。・・・つまり、どっちかというと、女性がもらう側なんだよねえ。
クラスメートの男の子に「なんかプレゼントもらった?」って聞かれて、もらってないよって言うと、「ええー、じゃあ来年までにはがんばって彼氏を見つけなよ! きっと大丈夫だよ」となぐさめられた・・・。なるほど、日本の男性諸君は毎年このように複雑な思いをしているのね。

FI1026384_3E.jpg
ところで、彼氏はいらないがチョコレートは欲しい私の解決策はシンプル。自分で自分にあげればいいんじゃん! というわけで、生チョコ作りに初挑戦。
チョコレートに生クリームを混ぜて固めるだけなんだけど、なにしろ目分量でやったから、冷やしてもゆるくてかたまらなかった。でも、スプーンですくって食べたら、すごくおいしい! 生クリームで紅茶も煮出しておいたので、紅茶もほのかに香る。
ホワイトチョコで作った抹茶生チョコのほうは、後日チョコを増量して見事成功! 簡単な分量(生クリーム1箱につきチョコ1袋とかね)さえ分かれば、もう生チョコを買う必要はないな。むふふ!
・・・なんて楽しんでるうちに、気がつけば既に研究過程でものすごい量のチョコレートを食べている私なのでした。

月並みですが、体重計が怖い。うちの体重計はキログラムじゃなくてポンドなので、目盛りがほぼ倍になって、余計に怖い。

↑↓ 関連記事?? 実のところ、ランダムセレクションの非関連過去記事ですが・・・

関連記事

遅れて来たNewYear!

FI1005716_0E.jpg
今年は2月9日が旧暦の新年だった。私はずっとこの日を待っていた。チャイナタウンが、すごいことになるらしいのだ! 何がすごいって、爆竹が鳴り狂い、龍が舞うらしいのだ!
なにせ中国の人にとっては、1月1日ではなくこの日こそが本当の新年。大みそかにあたる2月8日、既に学校内に中国人はまばらで、教室も閑散としていた。ポーランド人と中国人がほぼ半数ずつ働いているという友だちの会社では、中国人がこぞってまる1週間休んでいると嘆いていた。
「あったりまえじゃん、NewYearなんだから!!」と怒られそうで中国の方にはとても直接いえませんが、・・・あのー、私たちの暮らすここはアメリカで、この国のNewYearはもう先月終わったんですようー。
しかし、誰かがTVのニュースで見たことには、中国国内でも年末年始(つまり今週のこと)の人手不足が問題になってるらしい。みんな休みたいのだ! 年末年始は! その気持ちは大変に分かるけど、でも絶対に日本では起こりえないであろう、こんな現象。中国人って、やっぱり強いよ。
まあ、それだけNewYearに対して気合を入れてるってことなのだろう。と、調子よく期待をふくらませ、いざ新年のチャイナタウンへ!

地下鉄の駅から上がると、ぱん!ぱん!と爆竹の音。中心部へ向かうに連れて人がどんどん増えて、遠くからドラとシンバルの音が聞こえる。
空には絶えず紙吹雪や紙テープが舞い、誰かがぽん!と打ち上げるたび、ひしめく周囲の人々からちょっとした歓声が上がる。いつもにぎやかなチャイナタウンが、この日はさらに夢の世界!(上の画像、ちょっと光りすぎててごめんなさい)

FI1005716_1E.jpg
これは、爆竹を踏み鳴らすの図。2箱1ドルで、おがくずの中から白い紙に包まれた爆竹を取り出しては、地面に叩きつけたり、足で踏んだりして、ぱん!と鳴らす。
といっても実は、これは確かに私の足だけど、この箱は誰かのもの。小さい子は力いっぱい地面にぶつけても、うまく鳴らせなかったりする。そういう不発弾をちゃっかり私が、ぱん!ぱん!と踏んで遊ばしていただいたのでした。
子どもたちはいろとりどりのチャイナ服をしっかり着ていて、それがまたかわいらしい!
あれ、ところで噂のフライングドラゴンは、一体どこに行けば会えるんだろう・・・?

FI1005716_2E.jpg
いたー!! 龍だあー!!!

ドラを叩く人、シンバルを鳴らす人、そしてものすごい見物の人だかりをしたがえて、龍は身体を上下に波打たせながら店の中に入っていく。しばし店の中を練り歩いて、出てくるとまた隣の店へ。目玉と鼻の穴がバネの先についてるから、ぎょろぎょろ動いている。目はともかく、なぜ鼻の穴? もしや小鼻なのか? 小鼻にしても、なぜ?
龍はこれ一匹ではなく、何匹もの龍軍団があっちこっちにいた。ふうむ、ニューイヤーに先駆けて中国人のクラスメートにリサーチをすべく、「何時頃にどこに行けば、龍を見られるの?」と聞いたら、「何時でも、どこでも見られるよ!」と言っていたけど、あれは別にそっけない返事ではなくて真実だったのね。

FI1005716_3E.jpg
こっちはニセモノ! 龍を買ってもらった子どもたち。かわいらしいけど奇妙。

もっと長居して新年を楽しみたいけど、なにせ私には学校がある。というか、ものすごい人混みの中を、数冊のぶあつい教科書と(諸事情により)スキャナを持って歩いているのだ。手がちぎれて、肩が抜けそうである。しかも空腹で、おなかとせなかがくっつきそうである。
チャイナタウンでおなかを満腹にし、学校へ向かう。あーあ、私も中国人だったら、堂々と「新年に学校なんか行くわけないじゃん!」と学校をさぼれるのにねえ・・・。しかし私、中国人だったとしても、貧乏性だから無理だな。もったいなくて学校休めない。中国人で貧乏性・・・いるかそんな人?

前日同様に人のまばらな学校に到着。教科書を取り出すべく重たいかばんの中をのぞきこむと、紙吹雪のかけらがきらきらと入り込んでいて、思わずにっこりした。来年も旧暦の新年にチャイナタウンに行って、爆竹もちゃんと買って、それを鳴らしながら手ぶらでそぞろ歩くぞ! ・・・というか、来年は一体、どこで何をしているやら。でも、チャイナタウンはどこにでもあるから、いいんだー!

↑↓ 関連記事?? 実のところ、ランダムセレクションの非関連過去記事ですが・・・

関連記事

ベーグルの穴に過去を見る。

FI997752_0E.jpg
先週末の話なのだけど、Absolute Bagelに行ってきた。いつ行こうかと思っているうちに、気がつけばずいぶんとご無沙汰になってしまっていた。
なぜならばこのお店、EssaやMurray'sみたいに支店がいくつかあるわけでもなく、しかもお店の位置がUpper Eastの中でも上のほう、少し歩けばハーレムという遠さ。
実を言えば、今までに何度か行きかけた。でも、アドレスをうろ覚えだったので、いつもたどりつけなかったのだ。
Upper Eastといえば、セントラルパークをよけつつ北上を続けるBroadway上に、Zaber'sやFairwayなどの楽しい楽しい高級スーパーマーケット群があり、そこをさらに歩けばAbsoluteもある。私の感覚ではこうだった。
これ自体に間違いはないのだけど、実はFairwayは73st、Zaber'sは80stなのに対して、Absoluteは107st。Fairwayからスタートしたら30ブロック以上も歩かなくてはいけないのに、なんとなく上のほう、きっと90st台にあった気がするとか適当に思い込んでいて、いつも見つけきることができなかった。
手ぶらで家に帰ってはアドレスを調べ、またそのうち忘れて100st未満をうろついて・・・を数回繰り返すうちに、「90st台ではたどりつけない、Absoluteは100st台に位置しているのだ」と、やっと実感で分かってきた。
しかしそれでもなぜか、103stだとか、106st(おしい~!!)だとか、近くまで行ってもあきらめて帰ってくること、さらに数回。
うう、皆様あたしをばかだとお思いでしょう! しかし! 106stにあるはずと思って行ったなら110stまでチェックするけど、90st辺りにあったはずと思いながら(実はこの時もまだ思ってる)歩き初めて、いやしかしいつもこの間違いを繰り返している気がするからもう少し上まで行くべきだ、次かも知れない、次かも・・・と歩いていると、その1ブロックが、実に遠かったのだ。
いいかげん私も学習して、行く前にきっちり調べたさ。だって今回は、絶対に絶対に、ここのベーグルを手に入れたかったんだもん!

FI997752_1E.jpg
お店に並ぶベーグルたちを見たら少し迷ったけど、結局買ったのは予定どおり、エッグとエブリシング。このお店に限らず、どうしていつもエッグベーグルってものすごいひしゃげているんだろ? エブリシングの形って優等生っぽいイメージがあるのになあ。ほら、このエブリシングも、エッグと同じ手で作られてるとは思えない、器量のよさ!

味はもう、両方とも、お墨付きのおいしさすぎて、コメントがないわー。感動。
私のいちばん大好きなエッグベーグル。ねっちり、むっちり、卵のいい匂い、ほの甘さ。
そして、エブリシング。まるいちベーグルのエブリシングに匹敵するNYベーグルを探さなくてはという私の目標(ふたつ前の記事・2005/2/1日記参照)。きっとここならやってくれるって思ったんだー!
ここのエブリシングは、この前食べたMurray'sのと違って、そしてまるいちベーグルのと同じように、ソルトが効いてる。私はこれを確信していた。私を初めてAbsoluteに連れて行ってくれた人が、ここでソルトベーグルを食べたから。

FI997752_2E.jpg
初めてのNYはおととしの6月、私の友だちの友だちであるこのおじさんに、できない英語で「自分がいかにベーグルを愛しているか」を大興奮でまくしたてていた。あまりに英語ができないので、食べ物のことしか話すことがなかったのだ。(今でもそんなに変わらないけど・・・。)
そしたらおじさんが、「じゃあすごくおいしいベーグルやさんに連れて行ってあげる」と、友だちと私を車に乗せてBroadwayをびゅんと北上。うわあZaber'sだあーとか言ってるうちに、あれ確かこの方向にはAbsolute Bagelとかいうすごく評判のいいとこがあるはず・・・と思っているうちに案内してくれたのが、まさにそのお店!!
「私ここ知ってるよ! ベーグルマップにも載ってるもん!」と、プリントアウトしてきた某HPの真っ黒いベーグルマップをかばんから取り出して、★マークを指差す。おじさんは「この子はベーグルマップを持ってるよ!」と大笑いして、お店の人にも報告。お店の人が、「このお店は日本でも有名なの?」と聞くので、「もっちろん! ベーグル好きならみんな知ってるよ!」とばっちり自慢(なぜか私が、お店の人に!)しておいた。
そのときに私はエッグベーグルを食べ、その人はソルトベーグルにクリームチーズを挟んで食べ、ソルトベーグルをひと口味見させてもらってその異様なしょっぱさにおののいた記憶がある。なにせ岩塩がびっちりまぶしてあるのだ。


思えばあれからまだ2年も経たない。その冬に3ヶ月NYに滞在したときも、おじさんは私をベーグルガールと呼んで、すごくよくしてくれたんだけど、春に亡くなってしまった。まだ1年も経ってない。去年の今頃は、ちょうど3ヶ月の滞在を終えて日本に帰る頃。この数年はいろいろなことが起こりすぎて、それらのこと全部、ものすごく昔のことのように思えるなあ。

アドレスも無事に覚えたことだし、これからはもっとAbsoluteに通おうっと。そして行くたびに、おじさんに「最初のときに車でかっ飛ばしてくれたせいで、そのあと長らくAbsoluteにたどりつけなかったよ!」と文句を言い、ベーグルの山の前では「私はソルトは買わないよ、しょっぱいもん」と言い、でもソルトの入ったエブリシングとエッグのベーグルを買って帰ろうっと。